遺言は作っておくことも大事ですが、その内容や正規の手順を踏んだ内容の遺言を作っておく事が大事です。

遺言があってもトラブルは起こります。正しい知識の中で遺言を作成しましょう。

MENU

遺言がある場合のトラブル

遺産分割の際にトラブルが無いように遺言を残しておくことは大事です。
ですが遺言を残しておけば必ずトラブルを回避できるものではありません
遺言の内容次第では遺言があった事でトラブルが生じる事があります。

 

まず一番してはいけない事が、正規の方法以外で遺言書を残す事です。
当サイトでも遺言の種類の詳しく説明しているページがございますが、正規の遺言ではない場合、例えばパソコンで遺言を作成してプリントアウトをして証人を立てずに引き出しの中などに遺言をしまっている場合など、正しい知識なしに遺言を作成してしまった場合はトラブルの原因になります。
こういった非公式の遺言がある場合、遺産分割は遺言の内容は尊重されません。
通常の遺産分割の割合に応じて、遺産分割協議を行い相続人で持分に応じて平等に遺産相続しないといけないのがルールです。

 

ですが非公式の遺言の内容で遺産分割に有利な内容が書かれていた親族は当然納得できなくなります。
仮に被相続人が残した信ぴょう性が高い内容だとしても、法的な効力は認められませんので周りの相続人が非公式の内容に基づき必要に応じて相続放棄などをしない限り、その非公式の遺言通りには遺産分割は行われません。
こういった場合、遺言がなければ、それぞれが妥協点を見つけてスムーズに遺産分割できる可能性があったにも関わらず非公式の遺言が原因でトラブルや関係性の悪化が起こる場合もあります。

 

更に非公式の遺言が簡略されたものですが、遺言の内容に納得をしない相続人がこの遺言は誰かが偽造したものではないか?と疑惑を突きつけられ大きなトラブルへと発展するケースもあります。
このように非公式の遺言はトラブルの原因になりやすいだけではなく、正規の手順をふんだ遺言がある場合でもトラブルが起こるケースは多くあります。

 

その代表例が相続の遺留分を考慮していない遺言です。
例えば、財産を長男など特定の人物に全財産相続させたい、もしくは特定の人物には一切財産を相続させたくない場合、そのような内容を遺言として残していても、法的には遺留分を受け取る権利が生じます。
遺留分とは相続人の人数や関係性によって例外もありますが、基本的には法定相続分の半分は相続人は財産を受け取る権利があります。
例えば2人兄弟の長男に全財産を分割させる遺言があった場合でも、次男は遺留分の遺産分割を受ける事ができます。
例えば相続人が子供2人しかいない場合は通常の法定相続分が半分になりますので、遺留分はその半分で4分の1になります。
それでも長男は被相続人の意思が自分自信に全財産相続させると遺言を残しているのに、なんで4分の1も持っていかれるんだ?とモメてしまう可能性は高いです。
遺言を残す時は遺留分などの相続の仕組みも理解した上で遺言を残しておく必要があります。

 

他にも、財産の相続内容を全て遺言に書いていない場合、遺言への書き漏れがある場合もトラブルが起こりやすいです。
例えば、預貯金のお金について、相続人に何割ずつ相続させるかだけを遺言に残していた場合、預貯金の分割については皆が納得しても持ち家などの不動産が遺言に記載されていないと家は誰のものになるのか?と結局遺言が無かった時と同じようなトラブルが起こるほか、預貯金の分割が少なかった相続人はここぞとばかりに前に出てきて自分が相続すると主張するケースもあります。
遺言を書くときはじっくり考えて、大きな財産の書き漏れがないかを確認しましょう。

 

また、法律にのっとり、正しい内容で遺言を書いていてもトラブルが起こる可能性は充分にあります。
例えば兄弟で平等に財産を分割させる内容の遺言を書いていたとしても、親の近くに住んで介護を行っていた者と、遠くへ引っ越して生前被相続人の面倒を全く見ていなかった兄弟がいた場合は、なんで面倒を見なかった兄弟と分割分が同じなんだ?と不満を漏らします。
こういったケースは遺言がしっかりしていれば裁判沙汰などに発展するリスクは少ないですが、不満を持つ相続人が現れると、仲のよかった兄弟などでも関係が悪化してしまうケースがあります。
大事に思っている相続人が複数いるときは、みんなが納得するように配慮した遺言を作成しておく必要があります。

 

このように遺言は作っておけば必ずトラブルが起こらないというものではありません。
正規の手順を経て遺言を作っておく事で相続人たちの手間も大きく軽減されます。
更に皆が納得できる内容の遺言であればスムーズに相続ができますが、遺留分など正しい法律の知識がない状態で書かれた遺言や、相続人で不満を持つ者が現れる可能性が高い遺言の書き方はトラブルの原因になります。
遺言はなんでもよいので作っておけばよいというものではなく、正しい知識の中で考えて内容を決めていく必要があります。